コラムCOLUMN

2024.5.10

妊娠中期(16〜27週)

妊娠・出産の基礎知識

胎教の第一歩!おなかの赤ちゃんに話しかけてみよう!

つわりが落ち着いて体調が良くなってくると、「胎教をした方がいい?」「何をすればいいの?」と胎教が気になる方も多いのではないでしょうか。絵本や音楽などいろいろな胎教がありますが、今回は一番簡単にできる「声かけ」について紹介したいと思います。赤ちゃんとお母さん・お父さんの絆を深めるためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんはちゃんと聞いています

赤ちゃんにとって特別な「お母さんの声」

おなかの赤ちゃんは、妊娠5か月目ごろになると聴覚や神経回路が発達して、だんだんと音が聞こえるようになります。赤ちゃんが聞いている音はお母さんの声や心臓の音、血液の流れる音がメインで、赤ちゃんはこれを「お母さんの音」だと認識するようになります。

特にお母さんの「声」は、体の振動を通して内側から響くので、赤ちゃんに鮮明に届いていると考えられているのです。

これから始まる育児で大切な「声かけ」

そんな赤ちゃんにとって特別な存在であるお母さんの「声」は、生まれてきてからも大事な役割を果たします。
まだ目が見えない新生児期。ついつい無言でお世話をしてしまいがちですが、おなかの中でずっと聞いていたお母さんの声が聞こえると赤ちゃんは安心します。
また、たくさん声かけをしていると、赤ちゃんもだんだんと理解できるようになり、意思疎通ができるようになったり、言葉を話し出すのが早かったりと嬉しい変化がある場合も。

生まれてきてからも自然に声をかけられるように、おなかの中にいるうちからたくさん「声かけ」をしてあげたいですね。

お父さんの声も聞き分けられる?

妊娠7か月ごろになると音の調子を区別する機能が完成し、赤ちゃんはお母さんとお父さんの声を聞き分けられるようになるといわれています。
体の内側から響いてくるお母さんの声とはちがい、心臓や血流の音にまぎれて遠くから聞こえるお父さんの声は少し聞こえづらいようですが、それでもしっかり認識できます。
妊娠中はまだ父親の実感が芽生えづらいといわれるお父さんですが、毎日話しかけていればお父さん自身の気持ちにも変化があるかもしれませんね。

やってみよう!おすすめの声かけ3選

では、具体的にどのような声をかければよいのでしょうか。基本的には何でも大丈夫なのですが、「何を言っていいかわからない」「おなかに話しかけるなんて恥ずかしい」という方のために、すぐにできるおすすめの声かけを紹介します!

おはよう&おやすみ

まずは比較的言いやすい、基本の挨拶です。朝起きた時や夜寝る前、家族に挨拶をするのと同じようにやさしい声で挨拶をしてあげましょう。おなかの赤ちゃんの睡眠サイクルは不定期なので、挨拶のタイミングとしては合わないかもしれませんが、「お母さんがこれから寝るよ」「今起きたよ」ということを伝えてあげられます。

今〇〇をしてるよ(実況中継)

次におすすめしたいのが、「今〇〇をしているよ」「これから〇〇をするよ」という実況中継です。外ではちょっと恥ずかしいかもしれませんが、家の中では「これからお風呂に入るよ」「今おやつを食べているよ」などお母さんの行動を教えてあげるとよいでしょう。実況中継なら、話しかける内容を思いつかないというお母さんでも簡単にできそうですよね。

大好きだよ

3つ目は、「大好きだよ」「ありがとう」「元気に生まれてきてね」などお母さんの感情を表す言葉です。最初は恥ずかしさを感じてしまうかもしれませんが、「大好きだよ」は育児ではとても大切な言葉なのです。
人が生きていくうえでは「自己肯定感」が欠かせません。自己肯定感とは自分を好きだと思う気持ちや自信のことですが、乳幼児期の子育ては自己肯定感を育むことがゴールだといっても過言ではありません。

毎日親から自分を認められる言葉をかけられた子どもは、自己肯定感が高く自立した人間に育ちます。言葉が理解できないうちから、さらにはおなかの中にいるうちから、赤ちゃんを大好きだという気持ち、赤ちゃんの存在への感謝をたくさん伝えてあげましょう。簡単な声かけが、胎教の第一歩になりますよ。

お母さんがリラックスしているのが一番!

おなかの赤ちゃんにとってお母さんの声かけは大切なものですが、「毎日絶対に声をかけないと!」と頑張りすぎてストレスになってしまっては意味がありません。お母さんが良い気分でリラックスしているのが赤ちゃんにとっても一番です。難しく考えず、無理なくできることを気軽に取り入れてみてくださいね。

妊娠週数

カテゴリー

年別アーカイブ