妊娠中期(16〜27週)
健康と美容
食欲が止まらないときの上手な対処法をご紹介します
妊娠中期の多くの妊婦さんが経験するのが、止まらない食欲!
つわりが落ち着いた喜びも後押しして、ついつい食べ過ぎていませんか?
こちらの記事では、妊娠中期に食欲が増す理由や食べ過ぎによるリスク、食べ方の工夫の仕方をご紹介いたします。

どうして食欲が増すの?
ホルモンバランスの変化
妊娠中に急増する女性ホルモンの一つ、プロゲステロンには食欲を増やす働きがあります。
プロゲステロンはつわりで苦しんでいる間も増え続けているので、つわりが落ち着いて食事が摂れるようになると、食欲が急増したように感じてしまいます。
赤ちゃんに優先的にエネルギーが送られるから
妊娠初期は卵黄のうという器官から栄養を補っていた赤ちゃんも、妊娠中期からは胎盤を通してママが摂取した栄養を吸収するようになります。
赤ちゃんの成長が一気に加速する時期でもあるので、これまでより多くの栄養が必要になり食欲が増してしまうのです。
ストレスによる自律神経の乱れ
ストレスが原因で自律神経が乱れると、食欲の増加につながることがあります。
妊娠前のように自由に動けない、出産や育児が不安、上の子のお世話が大変…など、妊娠を機に感じるようになったストレスを、食べることで解消しようとしているのかもしれません。
食べ過ぎによる代表的なリスク
- 妊娠高血圧症候群
- 妊娠糖尿病
- 微弱陣痛
- 巨大児
上記の症状は、重症になると胎児や母体に命の危険を伴う場合もあります。
けれど、我慢をしすぎてママが幸せなマタニティライフを過ごせないのは本末転倒ですよね。
食べ過ぎるとリスクがあることを念頭に置きながら、上手に食欲を満たしましょう。

一日の食事に好きなものを一品プラスするのはOK
妊娠中は妊娠前よりも食べる量を一日あたり250kcal増やす必要があるので、ご飯茶碗で考えると軽く一杯(150g程度)ならプラスすることが可能です。
高カロリーなメニューも、量に気をつければ体への影響は少なくなります。
(例)
- から揚げ…3〜4個程度
- フライドチキン…大きいサイズだと1〜2本
- クリーム系のパスタ…クリームを少なめに調整する
- ピザ(Mサイズ)…2切れまで
- ケーキ…小さめサイズ
- アイスクリーム…一日に150g程度
食べ方を工夫してリスクを減らそう!
【工夫1】1日3食きちんと食べる
一食抜いて空腹時間が長くなると消化吸収が活発化され、かえって太りやすくなります。
必ず朝昼晩にきちんと食事をとりましょう。
一回あたりの食事量を減らすのであれば、食事回数を1日4〜5回に増やすことも手段の一つです。
【工夫2】よく噛む
噛むことで満腹中枢が刺激され、満足感が得られます。
できれば30回以上噛んでゆっくり食べましょう。
間食だと、小魚のスナックやナッツ、ドライフルーツが歯応えがあるのでオススメです。
カルシウムやビタミン、ミネラルなどの栄養補給もできますよ。
【工夫3】水分をたくさん摂る
水分を摂ると空腹感が落ち着いて、食べ過ぎを防ぐことができます。
食事のときは、主菜の前に汁物を食べましょう。
野菜たっぷりの味噌汁やスープにすると、食物繊維も摂取できて◎です!
また、炭酸水も満腹感を得やすいのでオススメですが、市販の物には糖分が多く含まれている場合があるため、無糖のものを選びましょう。
【工夫4】脂肪になりやすい食べ物は朝10時から夕方4時に食べる
人間は、脂肪をため込む働きがある「BMAL1」という遺伝子を持っています。
BMAL1は朝10時から夕方4時までは働きが低下して、特に午後2時から4時の間は最も活動が少なくなることが特徴です。
甘い物や高カロリーなものが食べたくなったときは、ぜひ朝10時から夕方4時の脂肪が蓄積されにくくなる時間帯に食べることを意識してみてください。
反対に午後10時から深夜2時はBMAL1が活動のピークをむかえ、脂肪の分解が抑制されるので食事は控えましょう。

体のことを考えながら、食べたい気持ちを満たしましょう
食欲に任せて食べ過ぎてしまうと、ママの体にも赤ちゃんにも負担をかける可能性があります。
ですが、好きなものや美味しいものを食べることは、心と体が元気でいるために必要なことです。
この記事で紹介した食事の方法や適度な運動も取り入れて、食べたい気持ちを無理に抑えないようにしましょう。
健やかなマタニティライフを過ごして、出産への準備を整えてくださいね。