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2022.12.23

妊娠後期(28〜40週)

妊娠・出産の基礎知識

【第2子以降】上の子が不安定になっているときの関わり方

下の子の妊娠中や出産後に、急に上の子が甘えん坊になったり、今まで自分でできていたことを「できないからお母さんがやって」と言ってきたりすることはありませんか?これにはちゃんとした理由があるのです。

上の子の気持ちを理解して、お母さんも子どもたちもストレスなく穏やかに過ごしてほしいと思います。

上の子の対応で悩んでいる人はぜひ最後まで読んでくださいね。

上の子が不安定になるのはなぜ?

第一子の子の場合、生まれてからずっとお母さん、お父さんの愛情を独り占めにして生きてきました。

ところが、弟・妹がお腹の中にいるとわかったり、実際に弟・妹が生まれたりすると今まで感じていたお母さんやお父さんからの愛情が100%自分に向いていないと感じるようになります。すると上の子は、気持ちが不安定になってしまいます。

そしてその気持ちの不安定さが、赤ちゃん返りや甘えん坊になるなど、お母さんを困らせてしまうような行動に出てしまうことがあるのです。

本当は上の子ともゆっくり関わってあげたいのに、余裕がなくてイライラしてしまって後から「ごめんね…」と思うこともあるでしょう。でも「私はダメなママだ」なんて思わないでくださいね。少し関わり方を意識すると、上の子もきっとわかってくれますよ。

「赤ちゃん返り」は悪いこと?

さて「赤ちゃん返り」は悪いことなのでしょうか?

そもそも赤ちゃん返りとは、今までできていたことを「できない」と言ったり「だっこだっこ」とスキンシップを要求してきたりする行動のことです。また、夜泣きをしたり、わがままが増えたりすることもあるかもしれません。

そのような上の子の姿を見て不安に思うこともあるでしょう。でも赤ちゃん返りをすることは当たり前のことで、悪いことではありませんから心配しないでください。

上の子が不安定になっているときの関わり方

◎要求に応える

上の子が不安定になっているときには、要求に応えてあげましょう。

・抱っこしてほしい
・着替えさせてほしい
・一緒に遊んでほしい など

「要求に応えていたら、もっとわがままになるかも…?」と心配したくなる気持ちはわかります。でも「寂しい」「甘えたい」「お母さん、私(ぼく)の方をむいて」といった上の子の気持ちをしっかりと満たしてあげることが大切です。

そして「お母さん、お父さんはあなたのことが大好きだよ」と言葉できちんと伝えてあげてください。

自分の気持ちをしっかりと受け止めてもらった子どもは「自分は愛されているのだ」と心から感じることができます。そして自己肯定感も満たされ、次第に赤ちゃん返りは落ち着いていくでしょう。

もちろんすぐには変わりません。何度も何度も繰り返して、要求を受け入れてもらったり「大好きだよ」と言ってもらえたりすることで、少しずつ不安感は安心へと変わっていきます。

◎10分でもいいから上の子と2人きりの時間を作る

毎日でなくても大丈夫です。お父さんがお休みの日やおじいちゃん・おばあちゃんがいる日など、下の子を他の人に任せられそうなときに、少しだけ上の子と2人きりになる時間を作ってみてください。

「2人で何をすればいいかわからない…」という人は、手をつないで家の周りを散歩するだけでもいいですし、スーパーへ買い物に行くのもいいです。もちろん一緒に遊んだり絵本を見るのもよいでしょう。

上の子が周りの人の目を気にせずお母さんに甘えられる時間は、とても大切な時間です。またお母さんにとってもリラックスできる時間になるでしょう。

下の子のお世話から少し離れて上の子とゆっくり過ごせる時間は、きっと穏やかで幸せなひとときになりますよ。

◎無理に下の子の存在を受け入れさせようとしない

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」と、上の子には言わないであげてください。

下の子のお名前を呼んでくれなくても、一緒に遊ぼうとしてくれなくても、初めのうちは気にしなくて大丈夫です。

それよりも、上の子に対してしっかりと向き合って甘えさせたり、スキンシップを意識的に取るようにして関わっていると、自然と下の子の存在を受け入れてくれるようになります。

焦らなくても大丈夫。赤ちゃんのお世話をしながら上の子の相手もするのは大変ですが、上手にできなくてもいいので、上の子への声かけやちょっとしたスキンシップを意識して行うようにしてみてください。

遠回りに思えるかもしれませんが、実は一番の近道でもあるのです。

まとめ

赤ちゃん返りは悪いことではありません。お母さんの愛情不足でもありません。心配しなくても大丈夫です。

下の子のお世話もあるので、いっぱいいっぱいになってしまったり、上の子にイライラしてしまったりすることもあるでしょう。でもそこで上の子を突き放してしまうと、ますます甘えやわがままはひどくなってしまいます。

とはいえ、毎回上の子を受け止められなくても大丈夫です。焦らずに、時間をかけて上の子の気持ちを満たしてあげてください。次第に不安定さは落ち着きますよ。

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