妊娠後期(28〜40週)
健康と美容
悪露(おろ)ってなに?産後の子宮回復の目安になる悪露の経過について学びましょう
今回は、産後に起こるマイナートラブルについてのお話です。産後のママの身体にはどのようなことが起こるのでしょうか?
この記事を読めば
- 悪露(おろ)とはなにか
- 産後、子宮はどのような経過を経て回復していくのか
- こんな場合は注意。産婦人科を受診する目安
が分かります。
産後は赤ちゃんのお世話と体の回復に集中できるよう、出産前に知っておきましょう。
悪露(おろ)ってなに?
悪露とは、分娩後に子宮の収縮に伴って膣・子宮頸管・子宮から排出される子宮内膜や分泌物のことで、生理とよく似ています。生理よりも量の多い出血で血の塊が出ることもあり、分娩時に残った胎盤の一部が排出されることもあります。
悪露は産後すぐから1ヶ月前後続きますが、子宮が回復していくにつれて状態は変化していきます。ずっと量の多い出血が続くわけではないので、安心してくださいね。
では、どのように変化していくのか詳しく見ていきましょう。
悪露の変化は産後の子宮回復の目安になる
出血の量や期間などは個人差がありますが、大まかな流れは以下の通りです。
分娩直後
- 鮮やかな赤色の血液が多く出る
- 甘酸っぱいような匂いがある
産後2〜3日
- 量はまだ多く、赤く粘り気のあるものが出る
- 小さな血の塊が出ることもある
産後5〜7日
- 色が赤色から褐色になる
- 退院後、体を動かす時間が多くなることで一時的に量が増えたり、赤い悪露が出ることもある
産後2週間
- 生理のときと同じ程度の量の出血がある
産後3週間
- 量が減り、色も褐色から黄色・白色へ変化していく
- 悪露が長引いたり、血の塊が出る時には念のため受診しましょう
産後4〜6週
- ほとんど無くなる
約1ヶ月すれば、悪露は消失していきます。
出産から1週間くらいは生理用ナプキンよりも大きくて分厚いお産用のパットを使用しましょう。
メーカーにもよりますが、お産用パットには大きさがS・M・Lの3種類あります。
出産直後はLサイズを使用すると漏れの心配も少なくなるのでおすすめです。
当院では出産された方にお産用パットのLサイズ8枚、Mサイズ10枚をプレゼントしております。
清潔を保つためトイレに行くたびに新しく取り替えるようにしましょう。
入院セットには念の為、多い日用の生理ナプキンを入れておくと安心かもしれませんね。
こんな場合は注意。産婦人科を受診しましょう
悪露の状態や量は、子宮が回復しているかどうかを判断する材料の一つになります。以下のような悪露の場合は受診の目安になります。注意して悪露の状態を見るようにしましょう。
注意する悪露
- 出産直後に量が少ない、色が薄い
- レバー状の血の塊がでた
- 急にサラサラした赤い出血があった
- 悪臭が強い
受診しましょう
- 腹痛や発熱がある
- 多量に出血している
まとめ
悪露とはなにか、どのような経過をたどるのかイメージはできましたか?悪露は産後の子宮がどのくらい回復しているのかを判断する、大切な情報の一つです。「産後には量の多い生理のような期間があるんだ」ということを理解しておきましょう。
初めて出産する方は「この悪露は問題ない?」とわからないことも多いと思います。入院中心配なことがありましたら、いつでも相談してくださいね。
また退院後であっても、お電話での相談を受け付けております。腹痛や発熱があったり、多量に出血した場合は、受診してくださいね。