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2022.10.31

妊娠後期(28〜40週)

健康と美容

出産で骨盤はどうなる?産後に取り入れたい骨盤ケア

「出産で骨盤がゆるむ」と聞いたことのある妊婦さんも多いのではないでしょうか。
産後はちゃんと元に戻るのか心配になりますよね。

そこで今回は、出産で骨盤はどうなるのか、どんなケアが必要なのかなどについて解説します。自分で簡単にできるケア方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

出産で骨盤がゆるむって本当?

おなかの中で大きく育った赤ちゃんが外に出てくるため、出産では骨盤が大きく開きます。骨盤は分娩時に急に開くわけではなく、妊娠すると分泌される「リラキシン」というホルモンの作用で徐々に広がっていきます。

リラキシンの働きで骨盤を支える靭帯や筋肉がゆるみ、赤ちゃんの通り道がつくられます。そのおかげで赤ちゃんは無事に生まれることができるのですが、出産直後は骨盤やまわりの筋肉がゆるんだ状態になったままになってしまうのです。

ゆるんだ骨盤は自然と元に戻ろうとしますが、開く時と同じようにゆっくり時間をかけて、徐々に戻っていきます。個人差もありますが、その期間はおよそ3〜4か月だといわれています。

この骨盤が不安定な期間に、授乳や抱っこなど不自然な姿勢を取り続けたり、育児や家事に忙しく動き回ったりしていると、骨盤が本来の位置ではなく歪んだ状態で戻ってしまうことがあるのです。

骨盤が歪むとどんな症状が出る?

骨盤が歪んでしまうと、次のような症状が出てくることもあります。

・腰痛
・股関節の痛み
・肩こり
・頭痛
・下半身のむくみ
・冷え性や便秘

また、生理再開後には生理痛や生理不順につながったり、さまざまな症状によるストレスから心の不調を感じたりする場合もあります。赤ちゃんのお世話で大変な時期にこうした不調を抱えるのはつらいものです。

産後におすすめの骨盤ケア3選

骨盤の歪みによるトラブルを防ぐためには、産後に骨盤が正しい位置に戻れるようなケアをしてあげるのがおすすめです。ここでは、代表的な骨盤ケアの方法を紹介します。自宅で簡単にできるものもあるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

■骨盤ベルトやリフォームインナーを着用する

骨盤ケアは、産後すぐの入院中から始めることができます。分娩後落ち着いたら、骨盤ベルトやサポーターを使って開いた骨盤をしっかり引き締めましょう。骨盤ベルトはさまざまなものが市販されていて、出産したばかりの体にやさしい、通気性の良い素材を使用したアイテムが多くあります。大きなおなかを支える用途で妊娠中から使える骨盤ベルトも多く市販されているので、妊娠中からそろえておくと便利なアイテムですよ。

産後2週間以降で悪露が落ち着いてきたら、ガードルなどのリフォームインナーを使うのもおすすめです。パワーネット素材で骨盤まわりやおなかを整えてくれるリフォームインナーは履くだけで簡単にケアができるので、忙しい産後のお母さんにも人気です。ソフトな締め付け感のものからしっかり引き締めるものまで幅広く市販されているので、自分に合ったアイテムを探してみてくださいね。

■ストレッチを行う

スキマ時間に自分でストレッチを行うのも効果的です。簡単にできるストレッチを紹介するので、産後1か月頃の体調が落ち着いた時期から、無理のない範囲で続けてみてくださいね。

1 椅子に座って背筋を伸ばし、右足首を左膝の上にのせる
2 右膝が閉じないように、右手を軽く添える
3 足の付け根から体を前にゆっくりと倒す
4 太ももの裏やお尻が「ちょっと痛いけど気持ちいい」程度のところで、10秒間キープ
5 ゆっくり体を起こす
※1〜5を反対側の足でも行います

股関節やお尻の外側に効くストレッチで、骨盤を安定させる筋肉にアプローチします。息を止めずに、深い呼吸を意識しながらやってみてくださいね。

■骨盤矯正に通う

あまりに腰痛や股関節痛がひどいという場合には、早めに専門機関に相談する必要があります。また、プロの手でしっかり矯正してほしいという場合も、接骨院などの骨盤矯正を利用するのがおすすめです。

ただし、産後すぐのデリケートな体に骨盤矯正を行うのは負担が大きいので、産後1か月を過ぎてから利用するようにしましょう。帝王切開で出産した方は、産院の先生に相談してから行うと安心です。

最近は施術中に赤ちゃんを見てくれるなどサービスの充実した施設も多いので、自宅から通いやすいところを調べてみるといいでしょう。

まとめ

産後は小さな赤ちゃんのお世話で忙しく、お母さん自身のケアが後回しになりがちなもの。骨盤の歪みを放置してしまうと深刻な不調につながることもあるので、ぜひ早めのケアを心がけてくださいね。

何より、骨盤の不安定な産褥期にしっかり休むことが大切です。家族やまわりの人にサポートをお願いして、産後しばらくはできるだけ安静に過ごしてくださいね。

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